泌尿器科・皮膚科・内科・腎臓内科・性病科 島崎クリニック

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尿路結石症について

こんにちは!高知市の島崎クリニックの院長島崎です。

 

「尿路結石症」という言葉を聞いて、「もしかして自分も?」と不安に感じていませんか?突然の激しい痛みに襲われ、どうすればいいのか分からず、インターネットで情報を探している方もいらっしゃるかもしれません。そのお気持ち、よく分かります。

この記事では、尿路結石症の正体から、その原因、そして具体的な治療法や予防策まで、分かりやすく解説していきます。この記事を最後まで読んでいただくことで、尿路結石症の基礎知識を身につけ、ご自身の症状に対する理解を深めることができます。

この記事は、腰やわき腹の痛みに悩んでいる方、健康診断で結石を指摘された方、そして尿路結石症に興味のあるご家族に読んでいただきたい内容です。ぜひ最後までお読みください。


 

尿路結石症とはどんな病気?

 

尿路結石症は、腎臓や尿管、膀胱、尿道といった尿の通り道に、結石という石ができてしまう病気です。結石は、尿の中に溶けきれなくなったミネラルや老廃物が結晶化して固まったものです。この結石ができる場所によって、病気の呼び名や症状が異なります。

 

尿路結石症の種類とそれぞれの症状

 

尿路結石症は、結石ができる場所によっていくつかの種類に分けられます。それぞれの結石がどのような症状を引き起こすのかを具体的に見ていきましょう。

1. 腎臓結石:腎臓の中に結石がある場合、結石が腎臓の中にとどまっているうちは、ほとんど自覚症状がないことが多いです。そのため、健康診断で偶然発見されるケースが少なくありません。しかし、結石が大きくなると、鈍い腰痛や血尿といった症状が現れることがあります。

2. 尿管結石:腎臓でできた結石が尿管という細い管に移動し、そこで詰まってしまうと激しい症状が現れます。この激しい痛みを「疝痛(せんつう)」と呼びます。痛みは数分から数時間続き、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。尿管結石の痛みは、人生で経験する痛みの中でも特に強いものの一つと言われています。私自身も、研修医時代にこの激しい痛みに苦しむ患者様をたくさん見てきました。

3. 膀胱結石:膀胱に結石がある場合、排尿時の痛みや頻尿、残尿感といった膀胱炎に似た症状が現れます。また、排尿中に尿が突然止まってしまうこともあります。

4. 尿道結石:尿道に結石がある場合、尿道の狭い部分に結石が詰まってしまい、排尿困難や尿が出なくなる「尿閉」という状態を引き起こすことがあります。


 

尿路結石症の原因は?高知市に住む人々の生活習慣との関連

 

尿路結石症は、遺伝的な要因だけでなく、日々の生活習慣が大きく関係しています。特に高知市では、温暖な気候のため汗をかきやすく、水分が不足しがちになります。このことが、尿路結石症のリスクを高める一因となります。

 

尿路結石症の主な原因と高知市での予防策

 

尿路結石症は、いくつかの要因が組み合わさって発症すると考えられています。これらの原因を理解し、日々の生活を見直すことが予防につながります。

1. 水分不足:水分摂取量が少ないと、尿が濃縮されてしまい、結石の成分であるシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムが結晶化しやすくなります。高知市の夏は特に暑く、汗を多くかくため、こまめな水分補給が非常に大切です。1日の水分摂取量の目安は、食事に含まれる水分を除いて1.5〜2リットルと言われています。

2. 食生活の偏り:シュウ酸を多く含む食品(ほうれん草、たけのこ、チョコレート、ナッツ類など)や、動物性タンパク質(肉類、魚類など)の過剰摂取は、結石のリスクを高めます。また、塩分や糖分の摂りすぎも結石の形成を促進します。食事はバランスよく、特にカルシウムを適切に摂取することが重要です。

3. 運動不足:運動不足は、カルシウムの代謝に影響を与え、尿中のカルシウム濃度を上昇させることがあります。ウォーキングやジョギングなど、適度な運動を続けることで、尿路結石症の予防になります。

4. 遺伝的要因:尿路結石症は遺伝的な影響も大きいとされています。ご家族に尿路結石症を患った方がいる場合は、特に注意が必要です。定期的な健康診断で尿路の異常がないかを確認することをお勧めします。


 

尿路結石症の検査・診断方法

 

尿路結石症が疑われる場合、いくつかの検査を行います。

 

尿路結石症の検査の流れ

 

まず、患者様から症状や既往歴について詳しくお話を伺います。その後、以下の検査を行うことで、結石の有無や大きさ、位置などを正確に診断します。

1. 尿検査:尿に血液が混じっていないか(血尿)、また細菌や結石の成分が含まれていないかなどを調べます。尿検査は、尿路結石症の診断において重要な検査の一つです。

2. 画像検査:画像検査は、結石の存在を確定するために不可欠です。

  • 腹部超音波検査(エコー):超音波を使って、腎臓や膀胱の結石を調べます。体への負担が少なく、簡便に行えるメリットがあります。

  • レントゲン検査:結石の中にはレントゲンに映るものと映らないものがあります。レントゲン検査は、結石の大きさや位置を確認するために行います。

  • CT検査:CT検査は、最も精密な画像検査です。結石の正確な位置や大きさ、尿管の詰まり具合などを詳細に把握できます。当院でもCT検査を行い、診断に役立てています。

これらの検査を組み合わせて、患者様一人ひとりに最適な治療方針を決定します。


 

尿路結石症の治療方法:結石の大きさや種類によって異なる

 

尿路結石症の治療方法は、結石の大きさ、位置、そして患者様の症状によって異なります。

 

尿路結石症の治療法の選択肢

 

治療法は大きく分けて、結石の自然排出を促す方法と、結石を積極的に除去する方法があります。

1. 保存的治療(自然排出を促す方法):結石が1cm未満で、症状が軽度な場合は、結石が自然に排出されるのを期待して経過観察をします。

  • 水分を多めに摂る:尿量を増やし、結石を押し流す効果を期待します。具体的には、1日2リットル以上の水分摂取を目標とします。

  • 薬物療法:結石を排出しやすくする薬や、痛みを和らげる薬を服用します。

  • 適度な運動:縄跳びやジョギングなど、軽い運動をすることで結石を動かし、尿管を通りやすくします。

2. 外科的治療(結石を積極的に除去する方法):結石が大きい場合や、自然排出が難しい場合は、外科的な治療を検討します。

  • 体外衝撃波結石破砕術(ESWL):体の外から衝撃波を当てて、結石を細かく砕き、自然排出を促す方法です。入院の必要がないため、患者様の負担が少ないのがメリットです。

  • 経尿道的尿管結石砕石術(TUL):尿道から細い内視鏡を挿入し、レーザーなどで結石を砕いて取り除く方法です。

  • 経皮的腎結石砕石術(PNL):背中から皮膚を数ミリ切開し、腎臓に直接内視鏡を挿入して大きな結石を砕いて取り除く方法です。

どの治療法が最適かは、患者様の状態を総合的に判断して決定します。


 

尿路結石症の再発予防:予防が最大の治療

 

尿路結石症は、一度かかると再発しやすい病気です。統計によると、5年以内に約半数の人が再発すると言われています。再発を防ぐためには、日々の生活習慣の見直しが最も重要です。

 

再発を防ぐための具体的な方法

 

  • 水分補給を徹底する:特に暑い高知市では、1日2リットル以上の水分をこまめに摂ることが大切です。ただし、結石の種類によっては、特定の飲み物の摂取を控える必要があるため、医師に相談しましょう。

  • 食事の改善:シュウ酸の多い食品を摂りすぎないように意識します。また、肉や魚、塩分を控えめにし、野菜や海藻類、きのこ類を積極的に摂るように心がけましょう。

  • 適度な運動を続ける:定期的な運動は、骨からのカルシウム排出を抑え、尿路結石の再発予防につながります。

これらの予防策を日常生活に取り入れることで、尿路結石症の再発リスクを大きく減らすことができます。


 

まとめ

 

この記事では、尿路結石症の症状から原因、治療法、そして再発予防策まで詳しく解説しました。尿路結石症は、突然の激しい痛みに襲われる怖い病気ですが、適切な知識と日々の生活習慣の改善によって、予防や再発防止が可能です。

「もしかして尿路結石症かも?」と不安に感じている方、健康診断で指摘された方は、一人で悩まずにぜひ一度医療機関にご相談ください。早期発見と適切な治療が、つらい症状から解放されるための第一歩です。

本記事をお読みいただきありがとうございます。何かご不明な点や、お悩みがございましたら、高知市の島崎クリニックにお気軽にご相談ください。