泌尿器科・皮膚科・内科・腎臓内科・性病科 島崎クリニック

泌尿器科・皮膚科・内科・腎臓内科・性病科 島崎クリニック

TEL.088-833-3344

〒780-8010 高知市桟橋通2丁目12-5
土佐電鉄「桟橋通一丁目」電停前のクリニック
WEB予約
WEB問診
WEB予約
WEB問診
電話
トップ > お知らせ一覧 < ~膀胱炎について~

~膀胱炎について~

こんにちは!高知市の島崎クリニックの院長島崎です。

 

「もしかして膀胱炎かな?」と感じて、このページをご覧になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。排尿時のツンとした痛み、頻繁にトイレに行きたくなる、残尿感があるなど、辛い症状に悩まされ、どうすれば良いのかと不安を感じているかもしれません。

この記事では、膀胱炎の症状や原因、診断方法、治療、そして再発を防ぐための予防策まで、泌尿器科医の視点から分かりやすく解説していきます。この記事を最後まで読んでいただくことで、膀胱炎に関する正しい知識を身につけ、ご自身の症状を理解し、適切な対処法を見つけることができるでしょう。

この記事は、排尿時の不快な症状に悩んでいる方、膀胱炎を繰り返してしまう方、そして膀胱炎について詳しく知りたいご家族にぜひ読んでいただきたい内容です。


 

膀胱炎とはどんな病気?

 

膀胱炎は、細菌が膀胱に侵入して炎症を引き起こす病気です。女性に多い病気として知られていますが、その理由は男性に比べて尿道が短く、細菌が膀胱に侵入しやすい解剖学的な構造にあります。若い女性から高齢の女性まで、幅広い年代の方が発症します。

 

膀胱炎の主な症状と気づくきっかけ

 

膀胱炎の症状は、突然現れることが多いのが特徴です。私のクリニックにも、昨日まで何ともなかったのに、急に以下のような症状に悩まされて来院される方がたくさんいらっしゃいます。

1. 頻尿:トイレに行く回数が異常に多くなり、1日に10回以上、ひどい場合は30分おきにトイレに行きたくなることもあります。

2. 排尿時の痛み:排尿の終わりごろに、ツンとした痛みや焼けるような感覚を覚えます。この痛みは、人によっては激しく感じることもあります。

3. 残尿感:排尿を終えた後も、まだ尿が残っているような不快な感覚が続きます。

4. 尿の濁りや血尿:炎症がひどくなると、尿が白く濁ったり、血が混じって赤っぽくなったりすることがあります。

これらの症状は、日常生活に大きな支障をきたします。特に、仕事中や外出先でトイレが気になってしまい、集中力が続かないという方も少なくありません。


 

なぜ膀胱炎になるの?原因と高知市の生活との関連性

 

膀胱炎の主な原因は、大腸菌などの細菌が尿道から膀胱に侵入することです。健康な状態であれば、細菌が侵入してもすぐに尿と一緒に体外に排出されます。しかし、何らかの原因で細菌が膀胱に留まってしまうと、膀胱の粘膜に炎症が起こり、膀胱炎を発症します。

 

膀胱炎を引き起こす具体的な原因と予防策

 

膀胱炎の原因となる行動や状況を理解することで、予防につながります。

1. 水分不足と排尿の我慢:水分を十分に摂取しないと、尿量が減り、膀胱に溜まった細菌を十分に洗い流すことができません。また、仕事や家事で忙しく、トイレを我慢してしまうことも細菌が増殖する原因になります。特に、暑い高知市では汗をかきやすく、水分が不足しがちになります。こまめな水分補給と、トイレに行きたくなったら我慢せずに排尿することが大切です。

2. 疲れやストレス:疲労やストレスによって、体の免疫力が低下すると、細菌に対する抵抗力が弱まります。私の経験上、忙しい時期や大きなイベントの後などに膀胱炎を発症する方が増える傾向にあります。十分な休息をとり、ストレスを溜めないように心がけましょう。

3. 不衛生な状態:生理中や性行為の後は、細菌が尿道に入りやすい状態になります。性行為の後にはすぐに排尿し、デリケートゾーンを清潔に保つことが予防につながります。

4. 閉経後の女性:女性ホルモンが減少すると、尿道や膀胱の粘膜が乾燥し、細菌に対する抵抗力が低下します。このため、閉経後の女性は膀胱炎を繰り返しやすい傾向があります。


 

膀胱炎の検査・診断方法

 

膀胱炎が疑われる場合、クリニックではまず問診で症状を詳しくお伺いします。その後、尿検査を行うことで診断を確定します。

 

膀胱炎の検査の流れ

 

クリニックでの検査は、患者様の負担が少ないものから順に行います。

1. 尿検査膀胱炎の診断において最も重要な検査です。排尿時の尿を採取し、尿の中に白血球(炎症細胞)や細菌が含まれていないかを顕微鏡で確認します。通常、健康な尿にはこれらの成分はほとんど見られません。尿中の白血球が一定数以上認められた場合、膀胱炎であると診断されます。

2. 尿培養検査:尿中にどのような種類の細菌がどのくらい存在するかを詳しく調べる検査です。この検査によって、原因となる細菌を特定し、その細菌に効果的な抗生物質を選ぶことができます。

3. 超音波検査(エコー)膀胱炎が慢性化している場合や、再発を繰り返す場合、腎臓や膀胱に別の病気(尿路結石や腫瘍など)が隠れていないかを調べるために行います。超音波検査は体への負担が少なく、その場で結果が分かるため、広く用いられています。

これらの検査結果を総合的に判断し、適切な治療方針を決定します。


 

膀胱炎の治療方法:早めの受診が大切

 

膀胱炎の治療は、主に抗生物質を使った薬物療法が中心となります。

 

膀胱炎の主な治療方法

 

膀胱炎は、放置すると腎盂腎炎など重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。

1. 抗生物質による治療:尿検査で細菌が確認された場合、細菌を死滅させるために抗生物質を服用します。通常、3日~7日間服用することで症状は改善します。症状が治まっても、途中で薬をやめてしまうと細菌が完全に死滅せず、再発の原因になるため、処方された分は最後まで飲みきることが大切です。

2. 水分摂取:治療期間中は、水分を多めに摂取し、尿の量を増やすことで、細菌を体外に洗い流すことを促します。

3. 漢方薬:症状が軽度な場合や、抗生物質が苦手な方には、漢方薬を併用することもあります。

4. 間質性膀胱炎の治療:頻尿や膀胱の痛みがあるものの、尿検査で細菌が検出されない場合は、「間質性膀胱炎」という別の病気の可能性があります。この場合は、膀胱の炎症を抑える薬や、膀胱に直接薬を入れる治療を行うこともあります。


 

膀胱炎の再発予防:日常生活でできること

 

膀胱炎は、一度治っても再発しやすい病気です。特に、疲れが溜まっていたり、ストレスを感じているときに再発することが多いです。

 

再発を防ぐための具体的な対策

 

  • こまめな水分補給と排尿:1日に1.5〜2リットルの水分を摂取し、尿を我慢しないことが最も重要です。

  • 清潔を保つ:デリケートゾーンを清潔に保ち、生理用品はこまめに交換しましょう。

  • 体を冷やさない:特に下半身を冷やすと血行が悪くなり、免疫力が低下することがあります。腹巻やブランケットなどで体を温めるようにしましょう。

  • 十分な休息と睡眠:疲労やストレスは免疫力の低下につながります。十分な休息をとり、規則正しい生活を心がけましょう。

これらの予防策は、どれも日常生活の中で簡単に取り入れられることばかりです。


 

まとめ

 

この記事では、膀胱炎の症状、原因、検査、治療、そして予防策について詳しく解説しました。膀胱炎は、女性にとって身近な病気ですが、適切な対処をすればすぐに治すことができます。つらい症状に悩まされている方は、我慢せずに早めに医療機関を受診することが大切です。

「もしかして膀胱炎かも?」と心配な方、何度も膀胱炎を繰り返してしまう方、何かご不明な点や、お悩みがございましたら、高知市の島崎クリニックにお気軽にご相談ください。